突然ですが——床に座って足を伸ばし、前屈。あなたの手は、どこまで届きますか? 私は40代に入ってから、これがまったくできなくなりました。朝起きれば身体が重い。前屈すれば、指先がすねのあたりで止まってしまう。以前は気にも留めなかった動きが、少しずつ「負担」に変わっていたんです。
「年齢のせいだから仕方ない」。そう思おうとしたこともありました。でも、このまま何もしないのは、正直ちょっと不安で。
この記事は、そんな身体ガチガチだった私が、「頑張らないストレッチ」に切り替えたら、続くようになった話です。続けられなかった理由、続くようになった「時間帯」の工夫、足首から始める具体的なやり方(回数つき)、そして3ヶ月で起きた変化をお伝えします。「身体が硬いのに、ストレッチも続かない」と感じている方のヒントになれば嬉しいです。
運動不足が続き、足首までガチガチに
長年、運動らしい運動をしない生活が続いていました。仕事や家のことを優先する毎日で、身体を動かす時間はいつも後回し。気がつけば、全身が少しずつ硬くなっていたんです。
とくに強く感じたのが、足首の硬さでした。走ろうとすると、足が前に出にくい。踏み込もうとしても、地面をしっかり蹴れていない感覚がある。試しに足の指でぐー・ちょき・ぱーをしてみたら——ほとんど動かない。正直、ちょっとショックでした。それほどまでに、足首から下が凝り固まっていたんです。
ストレッチが続かなかった理由
「身体をほぐしたほうがいい」。そう思って、動画や本を参考にストレッチを試したこともありました。でも、見本どおりに動けないんですよね。無理に伸ばそうとして、かえってつらくなる。結局、続ける前に気持ちが折れてしまいました。
今振り返ると、やり方とタイミングが、自分に合っていなかったんだと思います。
私が変えたのは、ストレッチをする「時間帯」
ストレッチが続けられるようになった一番の理由は、内容を変えたことではなく、時間帯を変えたことでした。私が選んだのは、入浴後です。
一般的に、入浴後は体が温まって血行がよくなり、筋肉がゆるみやすい状態になるといわれています。実際にやってみると、体がしっかり温まって一日の緊張がほどけているこの時間帯は、無理に力を入れなくても、身体が自然に動いてくれる感覚がありました。「伸ばさなきゃ」「ちゃんとやらなきゃ」と気負わなくてよくなったのが、私にとっては何より大きかったです。
私がやっている、足首ストレッチの手順
ストレッチといっても、難しいことは何もしません。お風呂上がりに床に座って足を伸ばしたら、次の順番で動かすだけです。
①足首回し(内回し10回・外回し10回)
片足ずつ、足首で円を描くように、ゆっくり回します。内回し10回、外回し10回。回数を数えることよりも、一周一周をていねいに、大きく回すことを意識してください。
このとき私が大切にしているのが、足の小指です。円を描くとき、小指側までしっかり円が通るように、大きくゆっくり回すイメージ。足の裏は、親指の付け根・小指の付け根・かかとの3点で体を支えているといわれています。でも普段の生活では、小指側ってどうしても意識が抜けやすいんですよね。だからこそ「小指の付け根(足裏の外側)まで使えているかな」と感じながら回すと、足裏全体に力が分散する感覚があって、足首がぐっと動かしやすくなりました。
②足の指で、ぐー・ちょき・ぱー(10セット)
ぐー・ちょき・ぱーを1セットとして、10セット。最初はほとんど動きませんでしたが、続けるうちに少しずつ、指が言うことを聞いてくれるようになりました。
どちらも「10回」と決めているのは、やりすぎもまた良くないと感じているから。たくさんやることより、続けること。全部あわせても、時間にしてほんの2〜3分です。「これだけでいいの?」と思うくらいでやめる。実はこの「物足りないくらいでやめる」ことが、続けるためには一番大事でした。
続けてみて、変わったこと
変化を感じ始めたのは、始めてから3ヶ月ほど経ったころだったと思います。正直にいうと、「この日から変わった!」という劇的な瞬間があったわけではありません。週1回のバレエのレッスンと、お風呂上がりの2〜3分。それを重ねるうちに、気づいたら変わっていた——そんな感覚です。
・足首を回すときの、引っかかるような感じが減った
・ほとんど動かなかった足の指が、少しずつ動くようになった
・足裏全体で、床を踏めている感覚が出てきた
思い返せば、「いつの間にか」変わっていたこと自体が、無理をしなかった証拠なのかもしれません。今も週1回のレッスンと、お風呂上がりのストレッチを、できる日だけ続けています。劇的な変化ではないけれど、「自分の身体が変わっていく」という実感は、何よりの続ける理由になりました。
無理をしない方が、身体はゆるみやすい
以前は「たくさんやらないと意味がない」と思い込んでいました。でも実際は、無理をしない方が、身体は素直に動いてくれたんです。短時間で、気持ちいい範囲で、できる日だけ。このくらいの気持ちで続けると、ストレッチが「やらなきゃいけないこと」ではなくなりました。
毎日でなくてもいい。完璧でなくてもいい。その日の体調に合わせて、やさしく動かす。40代のストレッチは、頑張らない方が長く続く——この経験からいちばん感じたことです。
姿勢を意識すると、動きが変わる
もうひとつ心がけているのが、姿勢です。無理に引っ張らず、ゆっくり呼吸をしながら動く。たったそれだけで、身体の感覚が少しずつ変わっていきました。
よくある疑問に、体験からお答えします
毎日やらないと、元に戻ってしまう?
私は「できる日だけ」で続けていますが、数日あいたからといって、すぐに元通りになる感じはありませんでした。それよりも「やめてしまわないこと」のほうが、ずっと大事だと感じています。
痛いときは、やってもいい?
無理はしません。やりすぎはかえって良くないと感じているので、痛みがある日はお休みするか、気持ちいい範囲で軽く動かすだけにしています。痛みが続くようなら、自己判断せず、専門家に相談するのが安心です。
どのくらいで効果を感じる?
個人差があると思いますが、私の場合は劇的な変化というより、「少しずつ動きやすくなっていく」という感覚でした。焦らず、自分のペースで続けることが、いちばんの近道だと思います。
まとめ
身体がガチガチだった40代の私でも、やり方とタイミングを工夫することで、無理なくストレッチを続けられるようになりました。ポイントは、この4つです。
・入浴後、体が温まっているときに。
・足首から、ゆっくり。
・足の小指を意識して。
・内回し・外回し・ぐーちょきぱー、各10回だけ。
まずは、今日のお風呂上がりに、小指を意識して足首をくるっと回すところから。それだけで、十分だと思います。
※この記事は、私自身が40歳からバレエを始めたときの体験をもとに書いています。感じ方や変化のスピードは人それぞれですが、「やってみたい」という気持ちを大切にしてほしいという思いで綴りました。新しい一歩を考えている方の、安心材料になれば嬉しいです。あなたのペースで大丈夫。無理のない一歩が、きっとあなたらしい未来につながります。
この記事を書いた人
40歳でバレエを未経験からスタートし、15年間レッスンを続けてきた会社員。通算7回の発表会に出演し、トウシューズで舞台に立つという夢を叶えました。スポーツ整形外科への通院経験も踏まえながら、バレエを続ける中で感じた体の悩みや向き合い方を発信しています。飾らないリアルな体験を通して、これからバレエを始める方や、レッスンを続けている方へ役立つ情報をお届けしています。


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